足ノ松尾根が突き上げる大石山1562mは、飯豊連峰主稜(杁差岳〜三国岳)で最も低い山である。標高差は1100m。主稜への最短ルートと言えよう。登山道には案内標柱も整備されていて、飯豊連峰入門コースとして人気があるが、岩が露出したところや、樹の根も随所に突き出ているので、しっかりと足場を見定めて歩こう。特に下山時は、より慎重な行動が求められる。
大石山に立てば、頼母木小屋へは1時間と要しない。杁差岳は、鉾立峰を従えて、どでかく座している。いずれに向かっても、花咲く稜線漫歩を満喫できる。
飯豊連峰特産種。ミヤマリンドウの変種で、花冠の副片が内側に直立する。7月初〜中旬にかけて、頼母木山頂付近から地神山間の登山道沿いでごく普通に見ることができる。花冠2〜2.5cm。
大石山から頼母木小屋にかけての広い頂稜一帯に咲き誇る。この群生地は、飯豊連峰随一。これを目当てに訪れる人も多い。見ごろは、6月初〜中旬。
地神山頂南端の登山道脇にある約2m3の束状岩石。この岩石は2〜3億年前、南海底で堆積した放散虫遺骸などが基になった珪質岩(チャート)である。地殻変動でここまで押し上げられたのだから、地球の壮大な活動に驚かされる。胎内スキー場付近の「夏井の大波石」(新潟県文化財)と同質の岩石。