更新日:2014年2月27日
平成24年第2回胎内市議会定例会
<市政報告要旨>
平成24年第2回胎内市議会定例会(平成24年6月12日(火曜日)~6月29日(金曜日))
1 東日本大震災避難者交流センターしゃくなげの開設について
東日本大震災や東京電力福島第一原発事故の影響を受け、多くの方が避難されている状況を踏まえ、市では、本年4月に、避難者の交流や情報提供の場として、旧本条小学校の一室を活用し、交流センター「しゃくなげ」を開設いたしました。
この交流センターでは、福島県からの避難者2人をスタッフとして採用し、交流会の開催や各種相談など避難者のご要望に沿った取組を実施しており、6月1日現在で延べ418人の方々からご利用いただいているところであります。
なお、今月7日に市民と一緒に新潟県特産の笹団子づくりを行ったほか、9月に行われる中条まつりの民謡流しへの参加に向け、踊りの練習に取り組むなど、市民との交流を深めていただいているところであります。
今後、さらに利用しやすいよう施設環境の充実を図るとともに、引き続き市民を含めた多くの方々との交流を促進するなど、できる限りの支援を続けてまいりたいと考えております。
2 雇用対策事業について
依然として厳しい雇用情勢が続いていることを踏まえ、市では、国の重点分野雇用創造事業及び震災等緊急雇用対応事業を活用しながら、当初予算に総事業費約8,500万円の予算を計上のうえ、39人の雇用を図るべく順次進めているところでありまして、5月末時点では26人を雇用いたしました。
また、先般、重点分野雇用創造事業につきまして、県から300万円の補助金が追加で交付される旨、内示をいただきましたので、更なる雇用機会の確保を図りたく、一般財源を含め、事業費に1,000万円強を上積みする補正予算を本定例会に提案いたしたところであります。
いずれにいたしましても、地域経済の着実な回復を図るため、重点分野雇用創造事業及び震災等緊急雇用対応事業を継続し、介護・医療等今後の成長が見込まれる分野での雇用創出や人材育成を行うとともに、東日本大震災の影響等で失業された方々の雇用機会の拡大を図ること、就業期間1年以内の雇用条件等を緩和することなどについて、市長会を通じて国へ要望し、今後も引き続き地域の雇用の確保に向けて、取り組んでまいりたいと考えております。
3 胎内市高齢者福祉計画及び第5期介護保険事業計画について
市では、近年の高齢者を取り巻く状況の変化や様々な介護課題に適切に対応すべく、本年3月に、平成26年度までの高齢者施策や介護保険事業の運営方針を定めた計画を策定いたしました。
今期の計画では、年々増加の一途をたどる高齢者と、これに伴う要介護認定者の増加、少子化などの社会構造の変化の状況を見据え、高齢者福祉、必要とされる介護サービスの基盤整備、高齢者の見守り、支え合い、孤独死対策などの施策の充実を図るとともに、高齢者の生きがいと健康づくり、介護予防、認知症予防及び要援護者の生活支援対策などの各種事業の推進と介護保険給付の安定的な運営について、一体的かつ計画的に取り組むこととしております。
本計画にありますように、「住む人が安心・快適に暮らせる福祉のまちづくり」を基本理念に掲げながら、保健・医療・福祉・介護の各分野間の連携をより一層深めるとともに、必要なサービスを円滑かつ適切に提供することにより、高齢者が安心して暮らせる社会の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
4 胎内市障がい者計画及び第3期胎内市障がい福祉計画について
市の障がい者福祉施策の計画といたしましては、障害者基本法に基づく基本計画である「胎内市障がい者計画」と、障害者自立支援法に基づく障害者福祉サービスの実施計画となる「胎内市障がい福祉計画」がございますが、両計画ともに平成23年度で計画期間が終了することを受け、このたび見直しを行いました。
計画の見直しに当たりましては、アンケート調査を実施するなど、障がいをお持ちの方々のご意見に耳を傾けるとともに、障害者団体をはじめ、障害福祉サービス事業所、教育、医療等の関係者で構成する「胎内市障がい者計画策定委員会」を設置して協議・検討を行ってまいりました。
計画の内容でありますが、障がい者計画においては、各種の福祉サービスの前提となる諸環境の整備が重要であるとの認識のもと、施設から地域社会の中での共生に向けて、グループホームの活用促進や在宅サービスの強化などに加え、就労支援に向けての啓発や呼びかけを一層推進していくこと等を盛り込んでおります。
また、障がい者福祉計画においては、サービス利用計画作成も含めた相談支援を拡充していくことに加え、就労移行及び就労継続などのサービスの拡充や地域活動支援センターの利用促進を図っていくことなどを掲げております。
なお、それぞれの計画期間といたしましては、今回の見直しによる障がい者計画が第2次計画として、29年度までの6か年の計画、障がい福祉計画が第3期計画として、26年度までの3か年の計画といたしております。
5 中条地区保育園・幼稚園統合施設の整備について
若宮保育園、柴橋保育園、本条幼稚園の3施設を幼保一体型の施設として、旧本条小学校跡地に統合・整備するものであり、今年度におきましては、旧小学校校舎の解体工事を実施するとともに、当該施設の基本・実施設計を委託する予定であります。
建設施設の定員規模につきましては、将来的にも余裕の持てる施設規模とすべく精査、検討を重ねてまいりました結果、これまで幼稚園と保育園をあわせて180人程度の規模で構想していたものを、最大で255人の乳幼児を預かることが可能な規模とする方針を固めたところであります。
今後は、8月頃を目途にプロポーザル方式により設計者を選定する予定でありまして、これまで各方面からお寄せいただいたご意見、ご要望を随所に反映させてまいりたいと考えております。
なお、この幼保一体型の施設整備を進めると同時に、適正な職員の配置や保護者の意向にも配慮した料金体系の構築など、良質な教育と保育が実践される環境を整えるべく、その運営方法についても更に検討を重ねてまいりたいと思います。
6 川合亭ほか3施設の営業休止について
本年4月に川合亭脇の法面の土砂崩れにより、建物基礎部分の地盤が一部崩落し、危険な状態にあるため、現在、施設敷地内への立ち入りを禁止するとともに、川合亭はもちろんのこと、安全に万全を期すため、椿庵、ほおのき庵、ならのき庵の営業を休止しているところであります。
この損壊部分の補修には、かなりの時間と費用を要し、営業の再開はしばらく見込めない状況にあることから、施設の管理運営を行う株式会社胎内リゾートと協議を行った結果、川合亭ほか3施設の指定管理を取り消し、市が直接管理することといたしました。
今後の施設運営について、どのような手法が良いのか、胎内リゾート全体の計画を踏まえながら、引き続き検討してまいります。
7 山形県鶴岡市との災害時相互応援協定の締結について
5月28日に私と議長が出席し、鶴岡市役所において、鶴岡市と災害時相互応援協定の締結を行ってまいりました。
市と県外の自治体間における災害時相互応援協定の締結は、山梨県笛吹市に続き2例目となります。
このたびの協定内容につきましては、非常災害が発生した場合に、被災された方の受け入れや食料品、生活必需品等の物資の援助について相互に要請ができることのほか、職員の派遣や医療面について助け合うものでありまして、両市の安心、安全を確保するうえで、大変意義があるものと思っております。
今後は、この協定を契機としまして、市民の皆様とともに訪問する機会も設けることや、職員同士の人事交流などを行うなど、様々な面での交流を行い、両市の緊密な関係を築いてまいりたいと考えております。