自然が活きる、人が輝く、交流のまち“胎内”
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更新日:2016年4月10日
便宜上、見出しを付けています。
1 はじめに
2 健全な行財政運営に基づくまちづくり
3 安全に安心して快適に暮らせる地域づくり
4 活力を創出する環境づくり
そうした中、政府においては、「地方創生への挑戦」や「1億総活躍への挑戦」等を掲げ、新しい付加価値を次々に生み出し、持続的な経済成長を確保するとしており、地方においても対応が求められています。
また、TPP協定につきましては大筋合意を終えておりますが、これからの国の動向は、当市の基幹産業である農業をはじめ、市民生活に少なからず影響を及ぼすものと考えられます。
このような状況に対応していくためには、多様性を鍵として、市民、地域、団体、企業、教育機関、議会及び行政等が「オール胎内」で課題を共有し、ともに解決に向けて取り組んでいくことが重要であると考えております。
市民生活や地域経済への影響に注視しながら、国が推し進める政策を最大限有効活用した上で、「市民が幸せを感じ、市外の人を惹きつける」ような充実した暮らしの舞台を整え、「住みよさ」の更なる向上に取り組んでまいりたいと思っております。
そこで、地域づくりに意欲のある都市住民から様々なアイデアをいただきながら、地域力の維持強化を図るとともに、胎内市の更なる魅力を発信するため、新年度から「地域おこし協力隊」の受入れを行うほか、移住定住及び起業を促進するため、この2月から「空き家バンク」を開設したところであります。
また、根本的な少子化対策として、平成26年度から「ブライダルアドバイザー」を配置し、結婚を希望する独身男女に対し、出会いから結婚までのサポートをおこなっているところであり、結婚に結びつくなどの成果が現れていることから、引き続き、出会いの場の創出などのサポートに取り組んでまいります。
そして、子育て支援に関しましては、近年共働き世帯の増加や核家族化の進展に伴い、保育に関するニーズも多様化しており、3歳未満児保育を希望する世帯の増加や多様な就労形態等に対応する延長保育や病児保育などのサービスの充実が求められております。
そこで、子育て支援施策の更なる充実を図るため、新年度において、病児保育事業の開始に向け準備を進めてまいります。
この事業は、小児科医師が在籍しております医療法人社団共生会中条中央病院への委託により実施する計画であり、新年度から中条中央病院が敷地内に施設整備を行い、平成29年度中の事業開始を目指してまいります。
また、特に0歳児保育を希望する世帯が増えておりますことから、保育士等の確保に努めるとともに、民間活力の導入も視野に入れた中で、今後の保育園・認定こども園の配置等について検討するほか、発達に障がいを抱える幼児とその保護者を支援するため、専門的指導を行う言語聴覚士及び作業療法士による指導の充実を図り、早期発見、早期対応に繋がるよう体制を整えてまいります。
このほか、3人目以降の保育料無償化や18歳までを対象とした子どもの医療費助成、それから不妊治療に対する助成などにつきましても引き続き実施し、子ども・子育てに係る経済的負担の軽減に努めてまいります。
(2)教育環境の向上に関する取組について
現在、胎内市教育振興基本計画において「教育は人をつくり、地域をつくる崇高な営み」という基本理念の下、「健康な心身の醸成」、「豊かな人間性の確立」、「確かな学力の修得」及び「ふるさとを誇りに思う人間の育成」を計画目標として掲げ、各種教育施策を体系的に推進しているところであります。
まず、学校教育の分野に関しましては、「確かな学力の定着」、「キャリア教育の推進」、「いじめ・不登校の根絶」、「特別支援教育の推進」及び「あいさつの習慣化」を重点施策として、引き続き取り組んでまいります。
なお、キャリア教育に係る新規事業としまして、中学2年生を対象として実施していたこれまでの「職場体験学習事業」を拡充し、小学生を含む幅広い学年を対象として、自分の将来を切り拓き自立していく力を育むために、子どもたちが自主的に参加する活動を選択し、社会体験ができる場を紹介する「子どもハローワーク事業」を立ち上げ、推進してまいります。
また、文部科学省が推進する「地域とともにある学校づくり」を進める仕組みである学校運営協議会制度、いわゆる「コミュニティ・スクール」の導入に向けて、調査研究をおこなってまいりたいと考えております。これまで市が取り組んでまいりました学校支援地域本部事業、学校評議員制度、学校関係者評価等を一層充実させ、家庭・地域の組織的、継続的な連携・協働体制の確立を目指し、十分に検討してまいります。
更に、児童及び生徒の通学に関しましては、スクールバス3台を購入し、安全な通学体制の整備を図ってまいります。
(3)生涯スポーツの推進について
平成25年度から整備を進めてきました総合体育館が完成し、愛称を「ぷれすぽ胎内」に決定したところであり、スポーツ活動の拠点として、市民の皆様には気軽にご利用いただきたいと思っております。
市としましては、社会体育施設の効率的かつ効果的な管理運営を図るため、指定管理者制度を活用しながら、年齢や性別を問わず、あらゆる方々が、いつでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現を目指してまいります。
また、市内のスポーツ団体が協力して 「NPO法人スポーツクラブたいない」を設立したことから、同法人と市が協働することにより、スポーツに親しむ市民の裾野の拡大や競技力の更なる向上を図ってまいりたいと思います。
(4)生涯学習の推進について
市民の芸術文化水準の向上に資するため、現在建設中の美術館において、胎内市ゆかりの作品展示を企画するなど、優れた芸術に身近に触れる機会を提供するとともに、本年度完成する「胎内市子ども読書活動推進計画」に基づき、子どもたちが豊かな心と生きる力を育むことができる環境づくりを目指してまいります。
そして、地域の方々がこれまでのキャリアを生かして、「学校支援」や「放課後活動」に積極的にかかわっていただくことによる、地域と学校、家庭との連携を推進し、大切な子どもたちを地域で育むとともに、地域の方々の「生涯活躍の場」の創出にも繋げていけるよう、引き続き取り組んでまいります。
(5)歴史・文化の保存・継承に関する取組について
城の山古墳については、これまで全国ニュースで取り上げられるなど、胎内市のPRに繋がってきたところであり、本年度からは、奥山荘歴史館において出土品の公開を行い、多くの来館者に古代のロマンに触れていただいているところであります。
今後は、発掘調査の内容をまとめた報告書を作成し、国指定史跡として具申するとともに、観光資源としての活用も考えてまいります。
(6)健康・福祉・医療に関する取組について
長寿社会において、市民の皆様に健康でいきいきとした生活を送っていただけるよう、市では、その実践計画として、第2次健康増進計画「健康たいない21」及び歯科保健計画の策定を進めております。これらの計画に沿いながら、引き続き、疾病対策などの「病気を減らす」ための事業を実施するとともに、一人ひとりの生きがいや人とのふれあいを通じた「元気を増やす」取組を進め、その人らしいバランスのとれた健康づくりを目指してまいります。
まず、疾病予防におきましては、特定健康診査やがん検診の受診率向上に積極的に努めるとともに、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防対策を強化してまいります。
次に、感染症対策としましては、新年度から、子どものインフルエンザ予防接種費用の助成対象を小学校6年生以下から中学校3年生までに引き上げ、インフルエンザの発症や重症化の予防に努めてまいりたいと考えております。
続いて、元気づくり対策につきましては、ほっとHOT・中条や、にこ楽・胎内を拠点として、市民協働の視点を大切にしながら、市民の交流やふれあいが一層広がるよう各種元気づくり事業に取り組んでまいります。
(7)高齢福祉施策について
国の将来の高齢者人口は、平成37年においては3人に1人が65歳以上という状況が見込まれておりますが、本市においては既に高齢化率が30パーセントを超え、一人暮らし高齢者の割合も全高齢者人口の10パーセントを超えております。
このような背景の中、市としましては、新年度は、第6期高齢者福祉計画に基づき、高齢者の生活における様々な場面を適切に支える仕組みをより強固なものにするとともに、平成29年度を初年度とした3年間の計画である第2期地域福祉計画を策定し、できる限り住み慣れた地域で、人生の最後まで尊厳を持って生活を送ることができる仕組みづくりを、市民や関係機関と協働で進めてまいります。
(8)障がい福祉施策について
本年4月から障がいを理由とする差別の解消を推進し、障がいの有無によって分け隔てられることなく、お互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指す「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行されます。
市としましては、相談や紛争防止等の体制整備や啓発活動を行うなど必要な施策を実施してまいりたいと考えております。
(9)地域医療の充実に向けた取組について
国の政策として、在宅医療を推進しており、身近な地域での医療・介護の連携を進め、住む人が医療や介護の必要な状態になっても、在宅生活が行えるような医療体制を整備していくことが自治体に求められております。
このような中、黒川診療所は、高齢化が進んでいる鼓岡・大長谷地区において、身近で頼りになる医療機関としての役割が大きいと考えております。
新年度におきましても、近隣の病院等との連携を図りながら、在宅患者を支える訪問診療に積極的に取り組んでまいります。
(10)国民健康保険事業について
ご承知のとおり、市町村国保は、急速な高齢化を背景に、被保険者の平均年齢の上昇が医療費増加の要因となることに加え、低所得の方々の加入が増えて所得に占める保険料負担が重いなどの構造的な問題を抱えており、厳しい財政運営を余儀なくされております。
国では、これらの問題を解決すべく、平成27年度から医療保険者支援に年間1,700億円、平成29年度以降は毎年3,400億円を措置していく方針が示されているところであります。
また、平成30年度からは、国保制度創設以来の抜本的な改革がなされ、都道府県が国保の財政運営の責任主体となって、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の国保運営に中心的な役割を担うこととなります。国民の健康増進の重要性が高まる中で、今後は、健康保持増進のため健康・医療情報を活用して、効果的かつ効率的な保健事業の実施を図ることが強く求められてきておりますことから、市では「データヘルス計画」を策定し、被保険者一人ひとりが健康で幸福な人生を送ることができるよう、生活習慣の変容などに伴う疾病構造の変化に対応した取組を本格的に推進してまいります。
(11)介護保険事業について
団塊の世代が75歳以上となる平成37年度を見据え、高齢者が介護を必要とする状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、高齢福祉施策と併せて、介護保険事業計画等に基づき、地域の特性に応じた事業の提供について、市内の関係機関等と連携を強化しながら取り組んでまいります。
なお、介護予防についてでありますが、身体機能や生活機能、認知機能に衰えを感じている高齢者が増加している状況の中、要介護状態へ移行することなく、いきいきと暮らしていける高齢者を増やすために、個々の状態に適した「運動機能の向上」や「栄養改善」、「口腔機能の向上」のプログラムを採り入れた介護予防教室の開催をはじめ、運動の習慣付けや認知症予防に効果的な教室、講演会等を通じ、引き続き介護予防の普及と推進に努めるとともに、身近な地域で、地域住民が主体となった、地域のための介護予防活動が拡大していくよう、高齢者の「通い場」の整備の支援や介護予防リーダーの育成にも積極的に取り組んでまいります。
また、介護保険認定者が年々増加し、保険給付費も増大する中、要介護状態になることを予防するとともに、社会に参加しつつ、自立した日常生活を営むことができるよう支援することを目的として、介護保険制度における地域支援事業の内容が改正され、現在の、地域における包括的な相談支援体制の充実に加え、新たに、多様な主体による生活支援体制の整備、在宅医療と介護の連携、認知症高齢者への支援体制の構築等に関する事業の実施が、追加されたところです。
市では、これを受け、本年4月から生活支援コーディネーターの配置を含めた生活支援体制整備事業を、同年10月からは認知症初期集中支援推進事業を、また、平成29年4月からは介護予防・日常生活支援総合事業を、それぞれ開始することとしており、現にサービスを受けている利用者の意向を十分に尊重し、不安を抱くことのないよう配慮した上で、円滑にこれらの新たな事業に移行できるよう準備を進めてまいります。
(12)地域防災力の強化に向けた取組について
昨今、各地で大規模な災害が頻繁に発生していることから、引き続き不断の備えを進めるとともに、全世帯に配布している防災ガイドブックの活用を周知することなど、防災・減災に向けて一層の理解を深めていただくための取組を推進してまいります。
また、防災士と自主防災組織等との連携を強め、地域に、より適した防災体制を構築すること、更には、「共助」の力を向上させるために、自治会、自主防災組織、事業所、福祉団体等の連携を強化し、災害時に互いに助け合う地域ネットワークを広げることによって、市全体の防災力の底上げを図ってまいります。
(13)中条駅西口周辺整備について
これまで、工作物の除却やアクセス道路等の工事を進めてまいりました。新年度からの橋上駅舎及び東西自由通路工事の本格的着手に向けて、JR東日本と継続的な協議をおこなっており、3月中旬には、建設費用、スケジュール等について、正式な提示を受ける予定でありますので、その後に、議員の皆様にお示しさせていただきます。
なお、中条駅西口完成後のまちづくりを見据え、市全体の都市構造に着目したマスタープランとして策定を進めている「立地適正化計画」につきましては、検討委員会、ワークショップやアンケート調査による住民意見を反映させながら、平成28年度中に完成させたいと考えております。
(14)市道整備について
国道7号半山交差点から半山側の市道本町・半山線道路改良工事のほか19か所の工事を予定しており、市民生活の向上に資する生活路線の整備をおこなってまいります。なお、平成26年度から整備してまいりました総合体育館へのアクセス道路である、総合体育館通り線は、地権者の協力により、来月下旬の供用開始を予定しております。
(15)水道事業及び簡易水道事業について
水道管整備の重点課題である石綿管及び老朽管更新事業につきましては、本郷町ほか7地内の配水管取替工事を実施し、より安全・安心な水道の安定供給に努めてまいります。
それから、公共下水道事業でありますが、新年度は、他工事との調整により本年度未施工箇所となる羽黒地内の工事を予定しており、これをもちまして、同事業における管渠整備工事は完了となる予定であります。
(16)スマートインターチェンジに関する取組について
現在調査を進めている区域が、昨年6月末に国土交通省が直轄する準備段階調査箇所に指定されたことを受け、国・県と市、並びにNEXCO東日本で構成する準備会を立ち上げ、協議を重ねているところであります。
今後も早期実現に向け関係機関との調整を図りながら、この好機を逸することなく取組を進めてまいります。
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