自然が活きる、人が輝く、交流のまち“胎内”
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更新日:2017年4月3日
便宜上、見出しを付けています。
1 はじめに
2 市民と行政の協働によるまちづくり
3 子どもの成長、豊かな心と生きる力を育むまちづくり
4 健やかで生きがいを持って暮らせるまちづくり
5 人をひきつける活力のあるまちづくり
6 まちの成長を支えるしなやかな基盤づくり
7 地域の魅力を高め定住を促進する取組
そうした中、政府においては「力強く成長し続ける国創り」や「一億総活躍の国創り」、そして、「子どもたちが夢に向かって頑張れる国創り」等を掲げ、困難な課題に真正面から立ち向かい、未来を生きる世代のために新しい国創りに挑戦するとしており、地方においても地域の課題を一つ一つ解決し前に進んでいくことが求められています。
本市においても、社会情勢や地域の諸課題に対応し、活力あるまちづくりを行いながらそれを次世代にしっかりと引き継いでいかなければなりません。そのため、「市民協働」、「選択と集中」、「未来への投資」を新年度から始まる第2次総合計画の基本方針に据えさせていただいた次第です。
なお、社会福祉法人きすげ福祉会は、自らが運営しております「きすげ乳児保育園」を、この4月から幼保連携型認定こども園に移行すべく、現在県に申請を行っているところであり、移行後は児童の受入数の拡充が図られることから、期待しているところであります。
また、医療法人社団共生会中条中央病院の敷地内に建設をしております病児・病後児保育施設につきましては、3月末に完成する予定であり、その後に必要となります備品や施設運営職員を整えて、平成29年度の早い時期に開設できるよう中条中央病院と連携を図り準備を進めてまいります。
なお、この病児・病後児保育につきましては、市内在住の生後6か月から小学校6年生までの子どもが利用できるよう調整を行っているところであります。
このほか、新発田市・胎内市・聖籠町定住自立圏の事業の一つとして予定しております「子育て世帯応援パスポート」につきましては、事業実施に向け、地元商工会と連携し、協賛店として参加いただくための依頼準備等を進めてまいりたいと考えております。
(2)少子化対策に関する取組について
18歳までを対象とした子どもの医療費助成や不妊治療に対する助成を引き続き実施するとともに、新たに妊産婦の医療費の一部助成制度を創設し、9月から運用を開始したいと考えております。これらの取組などを通じ、妊産婦及び子育て世帯の経済的負担の軽減を図り、安心して出産・育児をすることができるような体制を整えてまいります。
(3)教育の向上に関する取組について
市では、関係機関等と連携しながら、子どもの可能性を伸ばすことを目標とした優れた取組や望ましい教育環境を整備するとともに、地域で子どもを育てるという意識を大切にした中で、保護者や地域住民と連携し、魅力ある学校づくりに向けた活動を行うなど、胎内市教育振興基本計画に掲げた目標のもとに、各種教育施策を体系的に推進しているところであります。
まず、学校教育の分野に関しましては、「確かな学力の定着」、「キャリア教育の推進」、「いじめの根絶と不登校児童生徒への適切な対応」、「特別支援教育の推進」、「あいさつの習慣化」を重点施策として、引き続き取り組んでまいります。
確かな学力の定着につきましては、家庭と連携した学習習慣の定着、生活習慣の改善により、自ら学ぶ意欲を持ち、学習したことが「わかる」・「できる」児童生徒の割合が高まるよう取組を進めてまいります。
また、ふるさと体験学習を中核とした郷土愛の育成、職場体験学習による職業観・勤労観の育成や地域への貢献意欲を高める「子どもハローワーク事業」等のキャリア教育を通じて、子どもたちが夢と希望を持ち、次代を生き抜いていく力を育てることを推進してまいります。
文部科学省が推進する「コミュニティ・スクール導入等促進事業」につきましては、現在実施している黒川小学校に加え、平成29年度は、築地小学校、築地中学校及び黒川中学校を対象として、地域とともに歩む学校づくりに一層取り組んでまいります。
(4)歴史・文化の保存・継承に関する取組について
城の山古墳につきましては、発掘調査報告書を昨年末に刊行し、市報等で広く周知を図っているところであります。平成29年度は、出土品のレプリカを作成し、市内小中学校への出前講座や美術館での展示等を行うことで、歴史に触れる機会を増やすとともに、この報告書を基に国指定史跡となるよう国県に強く働きかけるほか、観光資源としての活用も考えてまいります。
また、無形民俗文化財の継承に関する取組につきましては、伝統芸能が継承されるよう、現在市の文化財に指定されている伝統芸能を中心に、発表の機会の提供や映像による記録化等を進めてまいりたいと思っております。
(5)生涯学習の推進について
市民が参加しやすい多様な学習機会の提供に加え、自主的な活動が継続できるよう、社会教育関係団体の育成や支援を行ってまいります。そして、美術館の活用を含め、各種イベントや展覧会などを関係団体と協働で開催し、優れた芸術に触れる機会を市民に提供し、文化・芸術の魅力に親しむことができる風土を醸成するよう努めてまいります。
なお、社会教育施設である中央公民館及び図書館につきましては、老朽化が進展していく中、今後の施設の在り方について、多角的に検討を深めてまいりたいと思っております。
そして、生涯スポーツの推進についてでありますが、昨年の5月に「ぷれすぽ胎内」の供用を開始して以来、大相撲巡業胎内場所や日本体育大学集団行動、米粉フェスタ、防災訓練など、様々なイベントを開催し、昨年末までの7か月間で延べ5万6,000人ほどの方に利用いただいたところです。
引き続き、スポーツ活動の拠点施設である「ぷれすぽ胎内」を中心に、誰でも気軽に積極的にスポーツを行う、又は親しむことができる機会を数多く提供できるよう努め、スポーツに親しむ市民の裾野の拡大を図ってまいりたいと思います。
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(2)医療に関する取組について
本市が進める住み慣れた地域で最期まで暮らすことができる地域包括ケアシステムの構築には、在宅医療の推進が重要であり、身近なかかりつけ医を持ち、早期に相談し、悪化を防ぐことができる環境の整備が必要です。
そのことを踏まえ、引き続き、病院等と連携を図りながら、かかりつけ医として在宅患者を支える訪問診療等を行う体制づくりに積極的に取り組んでまいります。
(3)国民健康保険事業について
ご承知のとおり、市町村国保は、高齢化の進展や医療技術の高度化等に伴い、医療費が年々増加する傾向がある一方、被保険者には低所得者も多いことから、給付を賄う負担を整えることが困難という構造上の問題があります。
そこで、平成29年度予算では、一般会計からの繰入金で給付費の不足分を補いつつ、更に足りない部分は国民健康保険税の税率改定で補うことにいたしたく、国民健康保険税条例の改正を本定例会に提案させていただいております。
平成30年度以降は、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体として中心的な役割を担い、制度の安定化を図ることとなっておりますが、まだまだ不透明な部分もありますことから、市としましては、被保険者が今までどおり安心して医療サービスを受けることができるよう、国県及び他市町村の動向を注視しつつ、適切に対応してまいりたいと思っております。
(4)地域福祉施策について
現在、平成28年度に市内全域、全15か所で開催した地域福祉懇談会でいただいた市民の意見を集約しながら、平成29年度から始まる第2期地域福祉計画を策定しているところであります。今後は、この計画に基づき、「地域支え合いサポーター」や「コミュニティソーシャルワーカー」の育成を進め、全ての世代が支え合う中で人生がより輝かしいものとなるような地域づくりに向けて、市民の皆様とともに取り組んでまいりたいと思います。
(5)高齢福祉施策について
国の将来の高齢者人口は、10年後には3人に1人が65歳以上という状況が見込まれておりますが、本市においては既に高齢化率が32パーセントを超え、一人暮らし高齢者の世帯数も1,000世帯を超えている状況です。
このような中、介護保険事業につきましては、国において、増え続ける給付費への対応や介護サービスに従事する人材の確保に向けて、介護報酬の見直しをはじめ、利用者負担の在り方など様々な審議が行われ、制度改正に向けての準備が進められております。
市におきましては、市民及び介護保険事業者への意向調査を行い、平成30年度から始まる第7期介護保険事業計画を策定することとしており、策定に当たっては、介護サービス利用に関する市民のニーズを踏まえ、入所待機者数の解消等に資する地域密着型の施設整備等、市民が住み慣れた地域で安心して介護サービスが受けられるよう、関係機関と連携を図りながら、十分に審議を重ねてまいりたいと考えております。
そして、平成29年4月から介護予防の強化と地域における多様な支援体制を確立し、高齢者が自立した日常生活を送れるようにすることを目的とした介護予防・日常生活支援総合事業を開始いたします。
総合事業における介護予防の取組といたしましては、身体機能の低下が認められる方への運動指導や口腔機能の向上、栄養改善を図るための教室を増やし、より多くの方々に参加いただけるようにするとともに、リハビリ専門職が教室や自宅を訪問し、運動指導等を行う短期集中予防サービスの充実・強化を図るほか、介護予防活動へのリハビリ専門職の関与を促進する「地域リハビリテーション活動支援事業」の実施や、住民が主体となって実施する通いの場の活動に対する支援を行うことで、健康寿命の延伸と高齢者が活力ある日常生活を継続できるように取り組んでまいります。
また、高齢者を支える地域における多様な支援体制の確立につきましても、通いの場をはじめとする地域の住民が主体となった介護予防活動や住民同士の支え合い活動が一層拡大していくよう、研修や講演等を通じ、地域づくりや介護予防リーダーの養成に重点を置き、引き続き取り組んでまいります。
(6)障がい福祉施策について
昨年4月に障がいを理由とする差別の解消を推進し、障がいの有無によって分け隔てられることなく、お互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指す「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。
市としましては、法の趣旨に沿って、平成29年度中に職員向けに対応要領を策定し、障がいを理由とする差別解消の徹底を図ってまいりたいと考えております。
また、相談件数の増加や相談内容の複雑化が進んできており、相談を受ける体制を強化する必要があることから、市内事業者等と連携して障がいをお持ちの方の相談に適切に対応できるよう取り組んでまいりたいと思っております。
(1)農業の振興について
昨年秋政府は、新たな農政改革について、農業者の所得向上を図るため、農業者が自由に経営展開できる環境を整備するとともに、農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決しなければならないとして、「農業競争力強化プログラム」を取りまとめ、「生産資材価格の引下げ」や「農産物の流通・加工構造の改革」、「土地改良制度の見直し」、「収入保険制度の導入」などの改革に取り組んでいくとしました。
また、米政策については、長年続いた米の生産調整が平成29年産米の生産数量目標の配分で最後の配分となります。当市を含む下越北の昨年の作況指数は108と平年を大きく上回る豊作となりましたが、米価は過去の水準には戻っておらず、農業者を取り巻く状況は決して楽観できない状況にあります。
市としましては、平成30年の米政策の見直しを前に農業の体質強化を図っておくことが必要であると考えていることから、今後も農業者に向けてきめ細かい情報発信を行うとともに、主食用米については、胎内市産米の需要拡大のため、消費動向を見据えたコシヒカリ以外の銘柄の生産や、品質の向上のための良質な土づくりをJA胎内市とともに促進してまいりたいと思っております。そのほか、農業者の経営安定や収支改善につながる、麦、大豆、米粉用米及び飼料用米といった戦略作物の本格的生産等、水田を最大限活用することや、地域の特色を生かした農業振興の取組を支援してまいりたいと考えております。
(2)砂丘地園芸の振興について
ニンジン・やわ肌ねぎ・大根などを中心に、各園芸品目の生産拡大及び産地活性化による安定収入の確保に向けた支援を行うほか、葉たばこやチューリップ栽培につきましても、JA胎内市はじめ、関係団体と連携を図りながら支援してまいります。
また、甘草につきましては、有効成分である「グリチルリチン」の含有量が国が定める医薬品の規格基準を満たすものが安定的に栽培できるようになってまいりました。今後は、現状よりも単収を上げるため、これまで収穫した甘草から優良な苗を種苗として栽培することで、本格栽培への移行を進めるとともに、企業等との連携による6次産業化に向けた支援を行い、農業者が安心して甘草栽培に取り組めるよう事業を進めてまいります。
併せて、「紅はるか」も特産品化に向けて、市場への出荷や直売所による販売だけではなく地元の菓子組合や飲食店との協働、給食食材の加工事業者への販路拡大など、JA胎内市や地元商工会と連携を図りながら、支援してまいります。
(3)担い手の確保や農業基盤整備について
農業経営は農業従事者の減少や高齢化、農業所得の減少等、大変厳しい状況にあります。農業が持続的に発展していくためには、担い手の確保が重要となることから、新たな農業生産法人の設立など、農業経営の組織化を支援するとともに、農地中間管理機構の活用による担い手への農地集積を推進してまいります。
また、意欲ある農業者が農業経営を行える環境を整えるため、引き続き、農業機械や施設の整備といった農業経営の体質強化につながる取組や基盤整備事業等、各種施策を農業関係機関と連携しながら推進するとともに、広域農道など、老朽化した農業用施設の改修を行ってまいります。
加えて、農村環境の保全と集落活動の発展に向け、多面的機能支払事業や中山間地域等直接支払事業により集落活動を支援してまいります。
(4)米粉に関する取組について
昨年、市内の米粉供給事業者、小売店、飲食店、商工会、JA胎内市、金融機関等で構成される「米粉発祥の地「胎内」魅力向上プロジェクト」が立ち上がり、国の地方創生加速化交付金を活用して、米粉の商品開発や販路開拓、情報の集約化、情報発信機器の導入や加工等設備の導入を進めてきたところであります。
今後は、民間事業者が主体となって、「米粉の日」として記念日登録されている4月4日にちなんで毎月4日に様々な取組を展開していくことを通じ、米粉関連商品の販売促進を図っていくとのことであります。市としましては、米粉イベントの開催や米粉発祥の地であることのPRに努めてまいりたいと思っております。
(5)中小企業支援に関する取組について
これまでも実施してまいりましたプレミアム商品券事業や住宅リフォーム事業、中小企業育成資金等の貸付制度や貸付に伴う信用保証料の全額補給、自社製品等の販路拡大のための助成金制度を実施し、地域経済の活性化に取り組んでまいります。
また、昨年制定しました中小企業・小規模企業振興基本条例に基づき、これら企業の振興に関する基本計画の策定を行ってまいります。
(6)企業誘致の推進について
平成28年度は新潟中条中核工業団地において、航空機関連企業と貸バス事業者が進出したことをはじめ、いくつかの企業で設備投資を実施したほか、今後設備投資を行うことを計画しているなど経済の好循環が生まれてきつつあると感じているところです。
市としましては、課税免除等の優遇制度を活用し、地域経済の活性化と雇用の確保に向けて、県と連携して、引き続き企業誘致活動に取り組んでまいります。
そして、物流の利便性向上にもつながるスマートインターチェンジにつきましては、新潟中条中核工業団地付近に設置を予定しており、これまで、国土交通省、県、NEXCO東日本と当市で構成する設置検討準備会において、インターチェンジの構造の検討や費用対効果の検証を行ってまいりました。
現在は、準備会としての最終的な事業内容の方針を打ち出すべく調整をしているところであり、方針確定後は、国に連結許可申請を行うこととなります。
引き続き、平成33年度内の供用開始に向けて関係機関との調整を図りながら取組を進めてまいります。
(7)雇用対策に関する取組について
企業見学バスツアーを昨年の8月に実施し、市内企業の魅力や技術力について、首都圏や県内からのU・J・Iターンを希望する方のほか、市民の皆様にも情報発信を行ったところであります。
平成29年度からは新発田市との定住自立圏の事業としまして、新潟職業能力開発短期大学校との就学・地元定着支援事業に取り組むこととしております。また、県内大学等とも連携しながら、インターンシップを推進するため、学生等の若者に対して積極的な情報発信を行い、市内及び圏域内での就労につながるよう取り組んでまいります。
(8)観光・交流に関する取組について
本市には、多種多様で魅力的な観光スポットが数多くあることから、それらの地域資源を生かした観光振興は、まちづくりの重要な分野であると考えております。
そこで、自然、歴史、文化など点在する観光スポットをつなぎ、市全体として魅力ある観光地づくりを推進し誘客を図るため、着地型観光における体験型プランなどの開発や観光ボランティアガイドによる観光資源の魅力の伝達、SNSを活用した情報発信等を強化したいと考えております。
また、市の枠にとらわれずに、近隣自治体と連携し、旅行エージェント向け広域観光周遊バスのモデル運行、首都圏・関西圏・インバウンドの誘客推進、阿賀北広域観光周遊ルートの策定などに関する取組を進めてまいりたいと考えております。
(9)胎内リゾートエリア及び樽ケ橋エリアの活性化に関する取組について
胎内リゾートエリアにおいては、市民や地域との連携のもとで「第2次胎内リゾート活性化マスタープラン」及び「第2次胎内リゾート活性化アクションプラン」に基づき、各種事業に取り組むとともに、海外の方々にも胎内リゾートエリアの魅力を発信してまいりたいと考えております。
そして、樽ケ橋エリアにつきましては、有楽荘で食事を提供できるよう改修したことに加え、樽ケ橋河川公園までの園路整備や樽ケ橋遊園への大型遊具の設置などを行いながら、より多くの方々にお越しいただける魅力あるエリアとなるよう一帯的な整備を胎内市観光協会や関係者と連携して進めてまいりたいと考えております。
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(1)松くい虫被害対策について
海岸松林の松くい虫被害は完全には終息に至っていないものの、徐々に沈静化してきております。
市としましては、引き続き、松くい虫被害の完全終息化に向け、予防事業としての樹幹注入や航空散布と、対処事業としての伐倒駆除や破砕作業を計画的に実施してまいります。併せて、既に松枯れが治まっている海岸保安林区域につきましては、県・地元企業・ボランティア団体等と連携を図りながら、計画的に松や常緑広葉樹の植栽をしていくほか、下草刈・補植等の保育事業を進めてまいります。
(2)生活環境の確保に関する取組について
現在のし尿処理施設である胎内市清掃センターが、老朽化や社会情勢の変化により、平成31年3月31日をもって閉鎖することから、し尿及び浄化槽汚泥を前処理し、下水道終末処理場である中条浄化センターに投入するためのし尿等下水道投入施設を平成29年度及び平成30年度の2か年で建設する予定であります。
この施設の建設により、終末処理場の二重投資を解消し、経費の軽減と処理の効率化を図ることで、し尿及び下水を長期的に安定して処理する体制を整えてまいります。
そして、公共下水道事業でありますが、管渠整備工事につきましては、当初計画分は終了しており、今後は施設の維持管理が主な事業となってまいります。平成29年度につきましては、中条浄化センターの長寿命化工事として、汚泥濃縮槽等設備の更新工事を平成29年度及び平成30年度の2か年計画で行い、より安定した汚水処理に努めてまいります。
(3)空き家対策等について
平成27年度に実施しました空き家の適正管理の実態調査において、市内には危険空き家が68軒あることが判明したことから、その所有者に対して現況を通知し、適正な管理を求めております。しかしながら、実際に適正管理がなされないことが多く、今後も空き地や空き家の増加が見込まれることから、不法投棄、不法侵入、放火のおそれがある等、地域の防犯・防災機能の低下や衛生環境の悪化が懸念されます。そこで、平成29年度中に「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づく空き家対策に関する法定協議会の設置と空き家等対策計画の策定を行い、国庫補助金等を活用した、抜本的な対策を進めてまいりたいと考えております。
(4)防災に関する取組について
胎内川流域や山間部に甚大な被害をもたらした羽越水害から今年で50年の節目を迎えることから、国土交通省・新潟県や関係する市町村等と協力して大規模な水防演習や記念シンポジウム等を開催し、災害の記憶を風化させることなく、後世に伝承していきたいと考えております。
近年においても各地で大規模な災害が頻繁に発生していることからも、全世帯に配付している防災ガイドブックの活用を周知することや、災害に関する情報について各種手段を用いて迅速に伝達するなど、防災・減災に向けて市民の皆様に、一層の理解を深めていただくための取組を推進してまいります。
そして、新たな取組としましては、大規模災害時における迅速な被災者支援を行うべく、新潟県・市町村共同利用型の被災者生活再建支援システムを整備いたします。これにより、建物被害認定調査や罹災証明書等の発行を早期に実施することが可能になると思われます。
また、市内全域で大規模な地震等の発生により道路が寸断された場合など、総合避難所の開設が遅れることが予想されますので、各避難所周辺に居住している職員が自治会の区長や防災士と協議して当該避難所を開設できる体制を確立してまいりたいと考えております。
今後においても、防災士と自主防災組織等との連携を強め、地域に、より適した防災体制を築くこと、更には、共助力を向上させるために、自治会、自主防災組織、事業所、福祉団体等の連携を強化し、災害時に互いに助け合う地域ネットワークを広げることによって、市全体の防災力の底上げを図ってまいります。
(5)居住環境・地域交通に関する取組について
中条駅西口周辺整備では、中条駅西口へのアクセス道路として市道中条駅西口通り線を先行整備したところであります。昨年7月の供用開始以降、道路の沿線では、宅地開発が行われ、住宅の建設や飲食店の開業など相乗効果が生まれておりますことから、今後も民間事業者と連携した新しいまちづくりを進めてまいりたいと思っております。
昨年12月には中条駅の営業を仮駅舎に切り替え、本格的な東西自由通路と橋上駅舎の建設を始めております。新年度は、躯体工事に着手し、平成30年7月の供用開始を目指して事業を進めてまいりますので、事業完了まで、引き続き、皆様の御理解と御協力をお願いいたします。
また、安心して子育てができ、いつまでも健康に暮らせる持続可能なまちづくりを目指して、「立地適正化計画」の策定を現在進めております。平成29年度からは、中条駅西口周辺整備をはじめとする関係施策とともに、ネットワーク型のコンパクトなまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
そのほか、市道整備につきましては、黒川地内の市道改良工事のほか20か所の工事を予定しており、市民生活の向上に資する生活路線の整備に努めてまいります。
(6)水道事業及び簡易水道事業について
星の宮町ほか7集落・町内の配水管取替工事を実施するほか、鼓岡浄水場ポンプ設備の改良工事等、水道施設の維持管理を行い、より安全・安心な水道の安定供給に努めてまいりたいと考えております。
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(1)地域おこし協力隊制度を活用した山間地域での地域おこしの推進について
平成28年度から2人の隊員を招致し、それぞれ坂井集落と鍬江集落を拠点に地域の農産物の販売促進や新たな特産品の開発、伝統芸能や地域行事の振興などに取り組んできたところです。このほか、大学生や企業との交流のコーディネートや黒川小学校のコミュニティ・スクール推進準備委員会への参画など、活躍の場も多岐にわたり広範になっておりますことから、平成29年度は、新たに鼓岡・大長谷地区で活動する隊員1名を招致すべく準備を進めているところであります。
これらの活動を通じて、集落など地域の魅力の向上を図ることで、地域における定住・定着が図られるとともに、その地域に魅力を感じ、転入してくる方が増えてくることを願っております。
(2)新潟食料農業大学について
来年4月の開学に向け、胎内キャンパスの施設整備が行われるなど、着々と準備が進められております。
開学後は、当市の農業関係者の方々からの実践的な指導や地元との交流も図っていきたいとの意向が大学側から伝えられておりますことから、市としましては、多くの学生がこの地で学ぶことで、将来、地域に大きな活力が生まれるよう、支援してまいりたいと考えておりますので、皆様には御理解と御協力をお願いいたします。
(3)空き家バンク制度について
本制度も広い意味での空き家対策であり、危険空き家対策のほか、数は少ないものの、優良な物件については有効活用を図っていくことが求められています。御存じのとおり、昨年の2月に本制度を創設し、この1年間で物件の登録が7件あり、そのうち6件が成約に至っているところであります。今後は、制度の周知を更に行い、優良物件の登録を進めることで、移住や定住の促進に寄与してまいりたいと思っております。
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